これで攻略!ピアノの指くぐりのパターンとコツ

 こんばんは、明石照秋です。梅雨はじめじめして嫌ですね。

今回は初心者の関門、ピアノの指くぐりについて書いてみます。まず「指くぐり」ってどんなものか知ってますか?読んで字のごとく親指を他の指の下をくぐらせる弾き方なんですが、やってみるとこれが意外に難しいんです。テンポが崩れる、音を外す、音の粒が揃わない...たくさんの課題を提供してくれます(笑)

 

また一言で指くぐりといってもいろんなパターンがあります。親指をくぐらせるパターンや、人差し指や中指が親指を乗り越えていくパターンなど...。今回はそれぞれ解説していきたいと思います。さっそくいってみましょう。

 

これ、どう弾きます?

 

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一見ただのドレミファソラシドですね。ピアノをやったことがない人でも「これぐらいなら弾けそう」って思うことでしょう。でもいざやってみると、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ...

 

ここでほとんどの人は「oh...」ってなるでしょう。「指足んねーよ!」って思うに違いありません。ほんとに指が8本あったらピアノを弾くのもずいぶん楽になると思うんですが、そんなことは起こりません。5本の指でやりくりするしかないですね。

 

ここで登場するのが「指くぐり」という技術です。

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上の図のようにミまで弾いたら親指を中指の下にくぐらせて、ファをもう一度親指で弾きます。こうすることで音を途切らせることなく、最後のドまで弾ききることができますね。

 

口で言うのは簡単ですが慣れないと結構難しいです。鍵盤の間隔の感覚(シャレじゃないですよ?)が身に付いていないうちは音を外したり、リズムが崩れたりするでしょう。しかしこれは必須の技術なのでできるようにならないとピアノは弾けません。ゆっくり弾いて体に染み込ませていきましょう。

 

また両手でドレミファソラシドを弾いてみればわかると思うんですが、それぞれの手で指くぐりをするタイミングが違うんですよね。最初のうちはまったくできないと思いますが、これも慣れです。ゆっくり、ゆーっくり弾いて、手の動きを頭で理解しつつ弾きましょう。よくわからないまま手を動かしているだけでは駄目です。そのうち体が覚えて、なにも考えなくても自然に動くようになります。人間の体ってすごい。

 

ちょっとしたコツがあります

 

どんな技術にも弾きやすいやり方、いわゆるコツというものがあって、指くぐりにもそれはあります。まず1つめに、親指をくぐらせる時に親指を寝かさないことです。親指が寝てしまうと、手首の位置が下がってしまって、次の音から指がうまく回らなくなってしまいます。リズムが崩れたりする原因になってしまいますね。

 

2つめは親指をくぐらせるときに、手首も一緒に移動させましょう。手首のポジション移動というやつですね。上手くできていたら親指をくぐらせる時に、手首が外側を向いているはずです。これが出来ていないと、次のフレーズを弾く時に不自然な位置に手首があることになり、弾きづらくて仕方ない上に、手首を痛める可能性もあります。最初は一つ一つの動きを意識して練習しましょう。

 

指くぐりのいろいろなパターン

 

指くぐりにはどの指のときに親指をくぐらせるか、などでいくつかパターンを作ることが出来ますね。ここでは全パターンの形と、ちょっとしたコツを一緒に書いてみます。パターンの抜け漏れがあったらごめんなさいね...。

 

人差し指の時に親指が下をくぐるパターン

中指のときに親指が下をくぐるパターン

 

一番基本の形ですね。登場頻度も一番多いと思います。また一番やりやすいパターンだと思います。これをまずマスターしてから他のパターンをやっていきたいですね。

 

薬指のときに親指が下をくぐるパターン

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これは少し難易度が上がります。親指の移動距離が長いので、音を外しやすいですね。また手首の移動がスムーズにできていないと親指が目標の鍵盤まで届かなかったりします。ポイントは上の2つの時より、手首の位置をより外側に向けることです。思い切ってぐいっといきましょう。

 

ここまでは音階が上がるときの指くぐりのパターンでした。次は音階が下がってくるときのパターンを見ていきましょう。

 

親指の上を人差し指が越えていくパターン

親指の上を中指が越えていくパターン

 

これも下降形の音階では基本的な形です。今度は親指の上を人差し指、中指が越えていくんですね。自分はこっちのほうが難しく感じたんですが、人によって違うみたいですね。これも指だけじゃなくて、しっかり手首も移動させてあげましょう。

 

親指の上を薬指が越えていくパターン

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おそらくこれが一番難しいと思います。薬指はもともとコントロールが利きにくい上に、移動距離も長いので、よく音を外します。しかも黒鍵のときに出てくることが多いんですよね。あんまり登場機会はないんですが、早いパッセージで出てくると嫌らしいことこの上ないです。

 

上手く弾くポイントは、自分が教えて欲しいぐらいなんですが、薬指の音を特に意識して鍵盤に着地すると次の音にうまく繋がる気がします。あと、とにかくリズムが崩れやすいのでそこは気をつけるようにしています。

 

 

これで全パターンでしょうか。指くぐりができないことにはピアノ曲を弾けないので、しっかり練習しましょう。基礎練習のときに音階練習をすると指くぐりのいい練習になりますよ。自分はいつも曲練習の前に12音階のスケール練習をしています。いい準備運動にもなるのでおすすめですよ。

 

あ。スケール練習っていうのは、音階を低い音から上がっていって、その後続けて下がってくる練習のことです。ハノンの2部の真ん中ぐらいにのっているので参考にしてください。

では今回はこの辺で。それではー。