ピアノの三度重音の練習 ポイントは指の独立性! 

ピアノの三度の重音って難しいですよね。スラーがうまく表現できずに音の間が切れてしまったり、2つの音を同時に発音できなかったり...。自分も猛練習中なんですがなかなか完璧とはいきません。そこで今回は三度重音の練習のコツやポイントなどをまとめてみました。指の独立性を強化することが綺麗に弾きこなすポイントのようです。

 

こんばんは、明石 照秋です。さっそくみていきましょう。

 

三度重音って?

 

あんまり聞き慣れない言葉ですよね。ただピアノをやっている人に聞いてみたら嫌な顔をされるかもしれません(笑)。音を出すことに慣れてきた初心者が最初にぶちあたる壁じゃないでしょうか。

 

ずばり三度重音とはこれです↓

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言葉で説明すると、音階でルートの音と三度の音を同時に鳴らすことなんですが、おそらく意味がわからないと思います。最初のうちは、ピアノでいえば2つ隣の音を同時に弾く、ぐらいの理解で十分だと思います。ドとミ、レとファ、とかですね。弾き方は親指と中指、人差し指と薬指、中指と小指のペアでずらすように弾いていきます。

 

上の楽譜はすごい単純で簡単そうに見えるんですが、初心者がいざ弾いてみると鬼のように難しいんです(笑)。最初のうちは音がつながらないでしょうし、ゆっくり弾いてもばらばらになっちゃうと思います。でも大丈夫、ほとんどみんなが最初はそうだったんです。きちんと練習すれば綺麗に弾きこなすことができます。

 

なぜ三度重音は難しいのか?

 

次に三度重音をうまく弾けない理由を考えてみましょう。原因がわかればおのずと練習すべきポイントがみえてくるはずですね。多くの人が、

「親指と中指のペアは自由に動かせるけど、人差し指と薬指のペアがうまく動かせない。中指と小指にいたってはもはや指が吊る勢い。」

こんな感じなんじゃないでしょうか。実際、薬指や小指は鍛えてあげないと他の指に比べて力も弱いし、自由もききません。これは人間の手のしくみなので仕方ないんですね。

 

あと考えられる理由としては、「薬指を動かしたら小指もついてきて余計な音が鳴ってしまう。その逆も然り」とかですね。自分は両方に該当したんで気持ちが凄くよくわかります(笑)。

 

薬指と小指がうまく動かないのは力が弱い以外にも、指の腱が手の甲のほうで繋がっているというのも大きな理由です。だから片方の動きにもう片方がつられやすいんですね。昔のピアニストにはもっと上達するためにこの腱を切ってしまう人もいたらしいです。なんとも恐ろしい話ですが、三度重音を練習しているとそんな気持ちもちょっとわかります(笑)

 

指の独立性の話

 

ピアノをやっている人なら「各指の独立」という言葉を一度は聞いたことがあるんじゃないでしょうか。上で挙げたように他の指の動きにつられずに、指の一本一本にピアノを弾くために十分な打鍵力が身についている状態ですね。

 

よくわからないという人は机に5本の指をつけて、親指から順に一本ずつ上にあげていくとよくわかると思います。大抵の人は薬指でぬおおってなるはずですから(笑)。これが指の独立性が身についていない状態ですね。

 

指の独立性はピアノを弾くうえでとても大切な技術です。フォルテで弾くとき、ピアニッシモで弾くとき、スラーで弾くとき、速いパッセージを弾くとき...いろんな弾き方に必要になる技術です。じゃあ、そんな大切な技術はどうやって身につけるのかということなんですが、

 

指の独立性を獲得するには三度重音の練習がとても効果的

 

あれ?三度重音を綺麗に弾くのには指の独立性が必要で、指の独立性の獲得には三度重音を弾かなくてはならない...。なんか頭がこんがらがってきそうですが、これは事実です。三度重音を練習していく過程で指の独立性も鍛えられるし、それによって三度重音も綺麗に弾けるようになっていくのです。

 

といっても、これじゃ結局地道に三度重音を練習するしかないじゃないか!ってなってしまいそうなので、より効率のよい以下に練習法を書いてみます。

  • 最初からスラーで弾かない。最初はスタッカートで弾き、それぞれの音が綺麗に出せるようになったら次にスタッカートを外して練習し、最後にスラーをつけて練習する。

 

最初はスラーで綺麗につなげて弾くことは諦めてしまいましょう。難しいですし、なにより精神衛生上よくないです(笑)。スタッカートで各音を綺麗に出すことをまず最初の目標にしましょう。この際に力まないことを意識することが大事です。この段階で力んでしまっていると、まず確実にスラーでも力んだ弾き方になってしまうため、綺麗に音を繋げることができません。

 

また例外はいくらでもありますが、重音は基本的に高い音を少し大きめに出すことを意識しましょう。この高い音を少し大きめに出す意識をここでつけておくと後々の曲練習で活きてきます。メロディラインは基本的に最高音であることが多いので。

 

次にだんだん音の切れ目の感覚を短くしていってスタッカートからスラーに近づけていきましょう。三度重音の練習は地道に続けていくことが大事なので、焦らず確実に身につけていきましょう。

 

他にもトリルの練習も効果的ですね。トリルとは2つ、3つの音を高速で交互に鳴らす奏法です。これを主に中指、薬指のペア、または薬指、小指のペアで練習するといいでしょう。最初は全く速く弾けませんが、毎日続けているとだんだん指が動くようになってきます。

 

慣れてきたら中指でドの音を弾いたまま薬指、小指でトリルをするとか工夫していきましょう。ちなみにこうやって中指を固定すると難易度が跳ね上がります(笑)。ぜひお試しあれ。

 

この練習の注意としては、リズムを一定に保つことです。いくら速く動かしたいからってでたらめなリズムで弾いてはいけません。メトロノームなどでしっかりリズムキープして練習しましょう。

 

あとこの練習は指への負担が大きいのでやりすぎて手を痛めないように注意してください。十分に手のウォーミングアップしてから行うようにしましょう。

 

急にピアノがうまく弾けるようにはならない

 

当たり前ですね。三度重音は特に気長に練習する必要があります。成長がゆっくりすぎて諦めかけてしまう時もあるかもしれませんが、地道に練習することで確実に上達していきます。

「あれ、この前より上手く弾けてるかも」

楽器を練習していて一番嬉しい瞬間ですね。いずれこう思える時がくるので一緒に頑張っていきましょう。

 

じゃあ、今回はこの辺で。ではでは。