自分の出した音ちゃんと聞いてますか?ピアノ練習のときの録音の大切さ
意外と見落とされがちな自分の音を客観的に聞くということ。実はとっても大事なことなんです。自分の演奏の良いところ、悪いところ、弾き終わった後に全部言えますか?録音しておくと後からいくらでも聞きかえして新たな発見をすることができます。心が折れそうになるときもありますが(笑)
ちょっと面倒だなって思うかもしれません。でもその手間以上にあまり余って大きな見返りがあります。ぜひ普段の練習から録音する癖をつけましょう。今日は録音の大事さ、録音した音を最大限役立てる方法について書いてみようと思います。
録音の大切さ、またその効果とは
高校や大学で吹奏楽とかやってた人は、合奏を録音して後で聞きなおす機会が必ずあったと思います。あれは遠くにマイクを置いて全体の音量バランスを確認したり、パートごとのバランスを調整するために使っているところが多かったんじゃないでしょうか。演奏者は分身して自分の音を客観的に聞くことはできないですからね。当たり前ですが(笑)
でもこの当たり前のことが実は大事なんです。普段、練習中に自分で聞いてる音は主観的な音で、第三者的な評価をするのは難しいんですよね。なにせ音を聞くためには自分で演奏しなければいけませんから。演奏に意識がいってる状態で冷静に自分の音を分析するのは初心者でなくても難しいはずです。
さらにどんどん演奏は進んでいくわけで曲の前半部分の印象はどうしても薄れていってしまいます。後で思い返したら、大きなミスとかは覚えているでしょうが、他にも細かなミスや演奏に集中してたら気づかないようなミスもたくさんあるんです。
そういう悩みを一気に解決してくれるのが録音という手段ですね。これがあるのとないのとでは上達のスピードは全く違います。初心者は始めのうちは自分の演奏を聞きなおすのは中々辛い作業ですが、ぜひ毎日の練習に取り入れていってほしいと思います。
良くも悪くも今の自分の演奏レベルがそのまま現れるので、始めのころは聞きなおすたびに絶望するでしょうが(笑)、だれもが通った道なので挫けずに頑張っていきましょう。
録音された自分の音は演奏者にとって宝物のようなものです。自分の演奏のいいところはもちろん、悪いところもはっきり残るわけですから。その悪いところが今の自分への課題ということですね。その部分を改善すればおのずとレベルアップしていけるということになります。
また何度も自分の音を聞いていると耳が肥えてきて、前まではわからなかった細かいミスや、ここをこう弾きたいっていう欲求がでてくると思います。それを直して、また新しい課題を見つけて...。こんな感じでどんどん上達していけるわけです。
音を聞き慣れていない人はうまく課題を見つけられないかもしれませんが、この作業を繰り返すことで「聞く力」は必ずついてきます。普段の練習からどんどんやっていきましょう。上手い人の演奏を聞いて、自分の演奏と比べてみるのもいい方法ですね。あんまりやりすぎると心が折れそうになりますが(笑)
なにを意識して聞けばいいのか
自分の演奏を録音して聞いてみたらここの音が外れてるから次からは気をつけよう、おわり!
...これではあまりに味気ないですね(笑)。録音練習の効果も半減です。慣れてくると意識せずとも自分の音の悪いところが聞き取れるようになってくるんですが、始めのころは具体的にどういうところに注目したらいいのかよくわかりませんよね。ちょっといくつかポイントを挙げてみますね。
- 毎回きまって外す音はないか
- テンポが不安定になっていないか
- リズムは正確か(一部分で走ったり、もたついたりしていないか)
- 休符はしっかりとれているか(気づきにくいですがとても大事なことです)
- クレッシェンド、デクレッシェンドは自然に聞こえるか(急に不自然に音量が変化していないか)
- スラー、スタッカートなどの音楽記号かきちんと表現されているか
ざっと思いついただけでもこれだけあります。他にも聞くポイントはたくさんあるんですが、まずはこれらに注目して聞いてみましょう。いずれも演奏している最中にはなかなか気づきにくい、評価しにくいことだと思いませんか?これらを正確に、聞きやすく演奏できれば演奏のレベルはグンと上がります。
またこれを続けることによって新しい曲に挑戦に挑戦したときにその曲の練習のポイント、気をつけるべきところにもすぐに気がつくようになります。いいことづくめですね
そう、本当に自分の音を録音するのっていいことづくめなんですよ。デメリットなんてほとんどありませんからどんどん録音していくべきです。
それと録音する際の注意なんですが、今の自分のありのままの音を録音することが重要です。何度も弾きなおして完璧に弾けたと思った演奏を残してもただの自己満になっちゃいますからね。まあ、それでも聞いてみたら直すべきところはいっぱい見つかると思いますが(笑)
録音機材とかは?
できれば音質よく録れる機材があればベストなんですが、スマホとかでも演奏の改善点を見つけるぐらいならば十分可能だと思います。
自分は主に電子ピアノを使っているので、内蔵されている機能を使って録音しています。メトロノームとかと同時録音できてとでも便利です。毎日録音して一回は自分の音に絶望しています(笑)
ちなみに録音じゃなく、録画すれば演奏中の自分の姿勢とかも評価できてより効果的ですよ。正しい姿勢のポイントとかは以下の記事にまとめてあります。機材さえあれば音と姿勢、両方チェックしてみてくださいね。
楽器は練習法を工夫することによって効率が全然違ってきますから、うまく取り入れて上達していきたいですね。
今回はこの辺で、ではでは。