ピアノの発表会で失敗しないための4つの心構え

「じゃあ、1ヵ月後の教室のピアノ発表会に出てみましょう」

 

えっ!?1ヵ月後!?先生、曲の仕上がりまだこんな状態なんですけど...。

 

自分の始めてのピアノの発表会の出演はこんな感じで決まりました。自分は今までにそこそこ音楽経験があって、人前で楽器を演奏することにある程度慣れていたんですが、この時は正直無理だよ...って思いました。ただ、ステージに立つ大切さをよく知っていたので、やりますと答えました。

 

こんな風に人前で発表する機会は突然訪れるものです。そしてほとんどの人が自分の演奏なんて人に聞かせるレベルじゃないよ、って思うことでしょう。失敗して大勢の前で恥をかいたらどうしよう...とか不安が一気にやってきます。

 

本番で100%失敗しない方法は存在しませんが(あったら教えて欲しいです笑)、発表会当日までに以下のことをやっておくことで本番で失敗する確率をぐっと減らせるのです。その方法とはなにか?さっそく見ていきましょう。

1. 本番までに人に聞いてもらう機会を多くつくる

 

いきなり大勢の人に聞いてもらうからひどく緊張するのです。その前に家族や友達などに聞いてもらって、人前で演奏することに少しでも慣れておきましょう。その際に、「ながら」の状態で聞いてもらうのではなく、ちゃんと集中して聞いてもらいましょう。そして演奏後に感想、良かった点や悪い点の批評をもらいましょう。要は本番当日の形式にあらかじめ慣れておくということです。これだけでも当日の緊張の度合いは全然違います。

 

聞いてもらう人がいない!って人はペットに聞いてもらうつもりでやってみてもいいんじゃないでしょうか。実際に自分は家で飼っている猫によく聞いてもらっていました(笑)。

 

2. 自分にプレッシャーをかけて練習する機会をつくる

 

1と少し被っている気もしますね(笑)。プレッシャーがかかる時ってどんな時でしょうか。人前で演奏する時はもちろんですが、自分の音を録音する時って緊張しませんか?間違えられない...って気持ちが強くなりますよね?そういう環境で何回も弾くことで本番にも強くなります。他にも曲の通し練習をするときに家の窓を開けて、通行人や近所の人にわざと音が聞こえるようにしたりしてもいいかもしれませんね。ただ苦情がこない程度にしておきましょう(笑)

 

3. 曲の不安な部分を全部潰しておく

 

練習が甘い曲ってどこかしらに弾くのに不安なフレーズがありませんか?そういう部分は本番までに完璧に弾ける!といえるぐらいまで弾きこんでおきましょう。なんとかなるか...って部分は本番で大抵の場合失敗します(笑)。そこだけの失敗で済めばいいんですが、ずるずると失敗を引っ張って曲の残りもミスだらけ...なんてよくあることです。

 

ありきたりですがこれだけやったんだ!っていう自信は本番で大きなプラスになります。ほどよい緊張でステージに立つことができるでしょう。

 

4. 自分の練習の成果を人に聞いてもらう場だと考える

 

発表会に出ましょうって言われた時にあなたはどう思いました?えっ、恥ずかしいし、絶対失敗しそうでやだなあ...って思った人は続きを読んでください。おっしゃ、俺の演奏を聞けえ!って思った人はこの項目を飛ばしてもらって大丈夫です(笑)

 

失敗しそうって思った人は完璧な演奏を聞かせなきゃいけないって思ってませんか?実はそんなことないです。あくまで自分の演奏の現在の到達点を聞いてもらう意識で本番に臨みましょう。そこで悪いクセなどを見つけてもらえればそれを改善することによってまた大きく上達できるかもしれません。自分の成長のチャンスだとポジティブに考えましょう。

 

聞いている人も完璧な仕上がりじゃないとダメって人はいないです。むしろ「あのフレーズ難しいよね」みたいな感じで後で盛り上がるかもしれません。あと人の演奏ってめっちゃ上手く聞こえる気がしますが、他の人から聞いたあなたの演奏もそうなんです。隣の芝生はなんとやらってやつですね。なので自信を持って弾いてください。

 

もし失敗しても得られるものは多い

 

失敗から学べるものは多いです。何事でもそうですよね。なぜ今回は失敗してしまったのか。次、同じ失敗をしないためにどんな練習をすればよいか、などいろんな課題を見つけることができると思います。それを一つ一つ克服することによってぐんと伸びることができると思います。

 

また本番での実力がその人の本当の実力だ、とよく言いますよね。最初は自分の実力はこんなものだったのか...って落ち込んでしまうかもしれませんが、そこから折れずに立ち上がって自分の実力を客観的に見れた人はどんどん上手くなっていけるでしょう。

 

目標を持って練習すると大きく成長する

 

人は目標をもってそれに向かって行動すると大きく成長できると言われています。ピアノでももちろんそうです。自分の場合は1ヵ月前でしたが、だいたい4~5ヵ月前ぐらいに発表会の出演を勧められることが多いみたいですね。その4~5ヵ月間は自分でもびっくりするくらい上達します。発表会が目標になって練習への集中力が上がるからです。

 

目標を持って練習することは本当に大切です。ピアノでは人に聞いてもらう機会があればそれがとりあえずの目の前の目標になりますので、どんどん人前で演奏する機会を作っていきましょう。上手い人ほどそういう機会を多くこなしてきているものです。

 

やっぱり自分の演奏を人に聞いてもらうのは楽しいですしね。自分は人に聞いてもらいたいがために練習しているのでなおさら楽しく感じます。いつかは人の結婚式で弾けるようになるのが今の目標です(笑)

じゃあ、今回はこの辺で。明石 照秋でした。ではでは。