【独学者向け】ブルグミュラー「なぐさめ」 演奏のポイント

ここまで来た人ならきっと弾けるはず!ちょうどブルグミュラーの折り返しにあたる13番、なぐさめについて書いていきたいと思います。

 

曲名の和訳名ってブルグミュラーの版数で違うんですね。youtubeの検索でなぐさめって打ってもあまりヒットしなかったんで少し焦りました。自分だけ違う曲を練習しているのかと(笑)まあ、そんなわけはないんですが。

 

この曲の前が「別れ」、さらにその前が「せきれい」とブルグミュラーの中でも難しいと考えられる曲が連続していたので今回はちょっと箸休め的な感じですね。前の2曲をクリアした人なら問題なく弾けるようになると思います。

 

そこでこの曲では少し表現に力を入れて練習するといいと思います。音楽の表現ってなんだかむずかしそう...って思う人もいるかもしれませんが、そんな重く考えなくても大丈夫です。結局は自分がどうその曲を弾きたいか、また曲に対してどんな感情を持っているかを考えてみればいいのです。前にも話したイメージの世界ですね。「自分のイメージできない音は実際に音にすることはできない」というやつです。(こちらに詳しく書いてあります↓)

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では「なぐさめ」の練習のポイント、また音楽の表現についても簡単に書いていきたいと思います。

 

「なぐさめ」練習のポイント

 

この曲の特徴は楽譜を見てもわかるとおり8分音符の上、もしくは下に縦線が一本入った音符が各拍の頭に出てきていますね。これの弾き方は縦線が入った音符は4分音符分伸ばしながら(鍵盤を押したまま)、次の8分音符を弾きます。つまり8分音符を弾いた時には2本の指で鍵盤を押していることになります。

 

ここで注意しないといけないのは8分音符を弾いた時に4分音符の音が途切れてしまうことですね。普段は次の音を弾いた時には前の音の指は離しているのでおそらく癖になってしまっているんだと思いますが、自由に使い分けができるように練習しましょう。

 

メロディは結局どれなの?

 

ちなみにこの曲のメロディラインはどれだかわかりますか?弾く本人がよくわからないまま弾いていると、当然聞いている人もメロディがどこだかわからなく聞こえます。この曲では最初半分は右手の高いほうの音(4分音符分伸ばす音ですね)がメロディです。

フレージングが変わる後半では右手の4分音符分伸ばす音がメロディになります。前半と違って高いほうの音(五線譜の上のソ)がメロディじゃなくなるので注意してくださいね。

 

言われてみてもうまくメロディとして聞こえない人はメロディの4分音符だけ弾いてみましょう。それっぽく聞こえてきませんか?人の頭は便利なもので一度メロディとして聞こえると他の音と混じってもそこだけ浮いて聞こえてくるんですね。このやり方は意外と使えるので覚えておいてくださいね。

 

メロディラインがわかったら聞く人にもちゃんとそれが伝わるように弾きましょう。気持ち強めに4分音符を弾けばいいと思います。あんまり強調しすぎるといやらしいので適度な強さで弾きましょう。自分で録音してみて音のバランスを調整すると効果的だと思います。録音のススメは以下に書いてあるので参考にしてくださいね。

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ペダルを使ってみるのもおすすめ

 

あとこの曲はダンパーペダルを使うと情感が出ます。ペダルなんて使ったことないよ!って人も練習がてら使ってみてもいいんじゃないでしょうか。やっぱり少しずつ慣れていかないとできるようにはならないですからね。

 

あ、いきなりペダルを使って練習するのはおすすめしないです。手も足も、ってなると非効率ですからね。まずペダル無しで練習して、ある程度形になったらペダルを使って練習していきましょう。ペダルについても機会があれば書きたいと思います。

 

曲の表現について

 

さあ、曲の表現についてです。音楽の表現って聞くとなんか難しそうって思っちゃいませんか?そんなのプロの人とかしかできないんじゃないの?って考えてる人もいるかもしれません。

 

でもそんな難しいものじゃないんです。音楽の表現にはこれ!っていう答えがないので自分がこう弾きたいって考えたものが正解なんです。もちろんある程度楽譜の表記に従うのが基本ですが、逆に言えばそれ以外ならなにしたっていいんです。中には楽譜の指示なんて完璧に無視して弾いてる人もいます。

 

オーケストラとかだと特にわかりやすいですね。同じ曲で演奏者は全く同じでも指揮者が変わると全然違う曲に聞こえたりします。ポップスの曲でも違うアーティストがカバーしたら雰囲気が変わることってよくありますよね。その人の中の曲に対するイメージはそれぞれですから、実際に表現される音楽も違うのは当たり前だと思いませんか?ピアノも同じで自分の感じるままに弾けばいいんです。

 

でも自分の感じるままに、っていきなり言われても困る...。そんな人も多いと思います。じゃあ、具体的に自分のイメージを音にする方法を考えてみましょう。

 

一番簡単でわかりやすいのは歌うこと

 

いきなりピアノで表現するのではなく、まず自分の声で歌ってみて自分のイメージを表に出してみましょう。大事なのは思いきりです。恥ずかしがってはいけません。一人きりの部屋などでオペラ歌手になった気持ちで歌ってみましょう。

 

歌い終わってどうでしたか?大きな声で歌うのは気持ちいいですね(笑)。自然と曲の中で盛り上がる部分、落ち着く部分などが出てきたんじゃないでしょうか。それをピアノで音にすればいいんです。これでもうあなただけの曲の表現ができました。

 

たったこれだけです。音楽の表現ってそんな難しいことじゃないってわかっていただけたんじゃないんでしょうか。慣れてくると歌わなくても頭の中で曲の抑揚などが具体的にイメージできるようになります。

 

またいろんな音楽の表現を聞いて自分の中に引き出しを作るのも大事ですね。それをベースにして少しアレンジを加えたらそれも自分だけのものですから。大事なので何度もいいますが、

「自分のイメージできない音は実際に音にすることは出来ない」

です。いろんな音楽を聞いて自分の糧にしていきましょう。

 

自分の思ったとおりの音が出せるその日まで

 

今すぐは難しいでしょうが、ピアノを続けてるうちにできるようになってくるはずです。自分の好みの音とかもわかってきますよ。自分も頑張ります。

 

じゃあ、今回はここまでで。最後まで見ていただきありがとうございます。明石 照秋でした。ではでは。