知ってますか?絶対音感と相対音感の違いとは

「絶対音感」。なんかかっこいい響きですよね。さぞかし凄いんだろうなあって思っちゃいます。まあ実際すごい能力なんですが、絶対音感って具体的にどういう能力なのか知ってますか?

 

「雨の音聞いてドとかわかるんでしょ?」

ほぼ正解です。厳密にはちょっと違うみたいですが一般的にはそんなイメージで用いられることが多い言葉ですね。

 

じゃあ、「相対音感」って知ってますか?音楽やっている人なら聞いたことあるんじゃないでしょうか。「絶対」よりちょっとしょぼいのかな...?なんて思ったり。絶対音感と相対音感の違いを詳しく説明できる人ってそんなに多くないと思います。そこで今回は絶対音感と相対音感、それぞれの定義とその違いについて書いてみようと思います。この2つの違いを知って、ぜひ家族や友人に自慢してくださいね。

 

絶対音感とは?

 

  • 絶対音感(ぜったいおんかん、英語:perfect pitch)は、ある音(純音および楽音)を単独に聞いたときに、その音の高さ(音高)を記憶に基づいて絶対的に認識する能力である。 狭義には、音高感と音名との対応付けが強く、ある楽音を聞いたときに即座に音名・階名表記を使用して表現できる能力である。(wikipediaより)

 

これを見てなるほどーって思えたら凄いです。これでもか!って難しい言葉が並んでいますね。これを簡単に言い換えると

  • 絶対音感を持っている人は自分の中に完璧なドレミファソラシドを持っていて「ある音」を聞いたときにそれに当てはめて音名を当てることができる。

 

うまく伝わるでしょうか。絶対音感を持つ人は頭の中に常に正しい音が鳴るピアノが入っているようなものです。なので聞いた音をそのピアノの音に当てはめることで「これはド」とか「あれはソ」とか全部わかっちゃうんですね。

 

ちなみに絶対音感にも精度があるらしくて、ちょっとした音程のズレでも完璧にわかる人もいれば、大まかにしかわからない人もいるそうです。

 

相対音感とは?

 

こっちはあまり聞いたことがないかもしれません。絶対音感ほど有名でもないですしね。またwikipediaから定義を引っ張ってくると

  • 相対音感(そうたいおんかん、英語: relative pitch)は、基準となる音(純音および楽音)との相対的な音程によって音の高さを識別する能力である。 音楽を美しいと感じるには、相対音感が必要であるから、ほとんどすべての人が本質的に持っている能力と言える。

 

これもまたわかるようなわからないような言い回しですね。こちらも簡単に言い換えると

  • 直前に聞いた音に対して次の音が高いか低いかが判別できる

 

ということになります。つまり最初にピアノでドを鳴らしてもらって、次に高いソを鳴らしてもらったときにどっちの音が高いでしょう?が分かる能力ってことです。これはもっと極端な例でいうと、ピアノの鍵盤の端っこと端っこの音を聞いてどちらの音が高いか言い当てられるかということになります。

 

そんなの誰でもわかるじゃん!って言いたくなりますよね?そうなんです、相対音感は基本的に誰でも持っている能力なんです。wikipediaにもそう書いてありますね。ただその精度には人によって大きく差があります。一般的に音感が良い、悪いっていうのはこの相対音感の精度のことを指します。曲の連続する音の中でその高低をどれだけ正確に捉えられるかということですね。

 

じゃあ絶対音感と相対音感の違いは?

 

ここまで読んでくれた人ならもうある程度わかっていると思いますが、その違いについて説明しますね。

 

まず絶対音感を持っている人はある1音を聞いただけでその音名まで正確に言い当てることができます。対して相対音感を持つ人は(みんな持ってるんですが、ここでは特に優れた人としますね)、その前に基準となる音を聞いていないと音名までは当てられないということになります。さっき聞いた音がドだったからこの高さはミかな?といった感じですね。

 

ただ絶対音感を持っていなくても、音程感が優れた人は自分で正しい音程を出す(歌う)ことができるので、自分で基準音を作ることができます。なので一音聞いただけで音名を当てることができる人もいます。(これはもう半分絶対音感なんじゃないかと思うんですけどね)

 

「絶対」と「相対」、言われてみればうまく日本語が使われているなーと感じますね。

 

どうやって身に付けるの?

 

「そんな能力があったら絶対便利じゃん!どんな練習すれば身に付くの?」

残念ながら絶対音感は幼児期に楽器などに触れて適切な訓練をしないと身に付かないようです。また訓練したからといって当然全員が得られるわけでもないようですね。でも相対音感は大人になってからでも訓練すれば十分身に付くものらしいです。じゃあ、どんな練習をすればいいのか?いくつか挙げてみますね。

 

正しい音程で歌う練習をする

 

楽譜を正しい音程で歌う練習をすることによって音感が鍛えられます。この際に、ピアノなど常に正しい音を出す楽器をメロディガイドにして練習しましょう。自分の中にある各音の高さの間隔のズレを直していく練習ですね。だいたいの人はドレミファソラシドと歌っても、実際の音はドレレ♯ミファファ♯ソラみたいに低く歌ってしまっていることが多いです。これを正しく歌えるように練習することで相対音感の精度が上がります。

 

って言われても、練習方法がわからない!という人は、教本を使ってみるとよいでしょう。この本では「上を向いて歩こう」といった有名な曲を使って音感を養う練習ができます。

 

 

耳コピをたくさんする

 

耳コピには絶対音感はそれほど必要でなく、相対音感が重要だと言われています。なので耳コピを行うことによって相対音感を鍛えることができるのです。慣れないうちはめちゃくちゃ時間がかかりますが、やりまくってるうちに音感もついてきて、さらにコツや法則性などもわかってきてどんどん早くコピーできるようになります。

 

ポイントは最初は本当に簡単な曲からコピーすることです。難しい曲からやってしまうと心が先に折れちゃいます・・・。あと有名なやり方ではテレビのCMとかで流れた曲をその場でコピーするとかですね。

 

耳コピは根気が必要です。最初はこんなの絶対無理だよって思うかもしれませんが、やってるうちに不思議とできるようになってきます。自分もあまり得意じゃないので時間がかかってしまいますが、昔に比べるとかなり早くできるようになりました。諦めないでコツコツ頑張っていきましょう。

 

絶対音感と相対音感の違いは大まかにはこんな感じです。もっと詳しく知りたいって人は音楽の先生とか専門家に聞いてくださいね。