代表的なピアノの音階、「長音階」と「短音階」 簡単にわかりやすく説明します

 こんにちは、明石照秋です。ギターやピアノに触れるようになってから指の保護にかなり神経質になりました。怪我するとしばらく弾けないですからね、痛いのやだし。

 

今日は音楽の音階について書いてみようと思います。音階の話をしたときに一番びっくりされるのが、ドレミファソラシドは12種類あるという話をした時ですね。最初は頭おかしくなったの?みたいな顔をされるんですが、実際に楽器で説明すると、みんな目から鱗といった顔をしてくれます。自分はドヤ顔が止まりません(笑)

 

音階というと、なんか理論っぽくてやだなぁって人も多いと思うんですが、そんなに難しいものではありません。簡単にでも知っておくと、耳コピとかすごくやりやすくなりますし、初見演奏力も上がります。

 

音階はピアノに限らず、どの楽器でも必要になってくるものですね。管楽器の人は「スケール」と言ったほうが馴染みがあるかもしれません。ピアノで説明するのが最もわかりやすいので、ピアノを例に用いて説明しますが、ピアノができなくてもわかるように説明しますので大丈夫ですよ。

 

ドレミファソラシドは12種類ある

  

まずはここからです。なにを言っているかさっぱりわからないと思いますが、順を追って説明しますね。

 

みんなが知っているドレミファソラシドって、ドの音から始まりますよね?そりゃそうだろって感じですが、実はレの音からでもドレミファソラシドは作れるんですよ。

 

まずドレミファソラシドを分析してみましょう。ピアノだと、ドから順に白鍵を叩いていけばドレミファソラシドになりますね。この時、黒鍵は全て飛ばしています。黒鍵を飛ばして白鍵を叩くとき、間の1音を飛ばしており、これを「全音」上がるといいます。また、間に黒鍵がないところ、例えばミとファですね。この時は完全に隣あった音を叩いており、これを「半音」上がるといいます。

 

これをドレミファソラシドに当てはめると、ドからレへは全音、レからミへは全音、ミからファへは半音...簡略化すると全全半全全全半と上がっていますね。

 

これでピンときた人もいるんじゃないでしょうか。そうです、レをスタートにして同じように上がっていけば、ドレミファソラシドのように聞こえるんです。びっくりですね。楽譜に起こすとこうです。(ちなみに楽譜でこんな表記をすることはほぼありません。「調号」として示されるからです。毎回同じ音に#とか♭をつけると面倒だし、楽譜が見にくくなりますね。なので曲の最初に、「この曲はこの音に#つけて弾いてね」って感じで示すわけです)

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スタートにできる音は全部で12個あるので、ドレミファソラシドは12個ある、ということなんですね。これを「移動ド」とか言ったりします。ピアノがある人は実際に鍵盤を叩いてみるとわかりやすいですよ。もちろんどの楽器でもできます。こちらに全音階が書いてあるページへのリンクを貼っておきますね。

音階順音階表

 

ちなみにこの別のドレミファソラシドを聞いて強い違和感を覚えた人は、絶対音感の素質があるかもです。絶対音感の人はドはド(ドイツ音名でC)と記憶しているので、ドが移動すると違和感を覚えるんですね。

 

またいろいろなドレミファソラシドのどれを使うかで、曲の調性が決定します。イ長調とか、ハ長調とかいうやつですね。これについても今度詳しく書いてみます。転調もこのことを理解していれば非常にわかりやすいです。

 

音階には長調と短調がある

 

もう頭がパンクしそうになっているかもしれませんが、もう少しです、頑張りましょう。今まで説明してきたのは全て「長音階」です。(メジャースケールともいいます)

 

次に出てくるのは「短音階」です。(マイナースケールともいいます)これも12音階あり、プラスアルファでややこしいのも別にあるんですが、今はそこまで覚える必要はないです。「もう勘弁してよ...」ってなってないですか?だいじょうぶです、これもちゃんと法則性があるんですよ。

 

「長音階」の時は、全全半全全全半でしたね。「短音階」では全半全全半全全です。長音階の3つ目、6つ目、7つ目の音がそれぞれ半音ずつ下がると考えると覚えやすいと思います。ド(ドイツ音名でC)が基音(スタートの音)の場合、楽譜に起こすとこうなります。

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これは「自然的短音階」といって基本の短音階で、出番も一番多いです。他に「和声的短音階」と「旋律的短音階」というものがあるんですが、これも説明しようとすると、ごっちゃごちゃになりかねないので、必要になったり、興味があったら調べてみるといいでしょう。 

 

音階を知っておくことによるメリット

 

音階を知っておくとなんの役に立つのかということですが、いろいろなメリットがあります。いくつか挙げてみましょう。

 

和音(コード)が理解できるようになる

 

和音はしっかりとした法則性の上に作られています。その根幹となるのがこの音階なんですね。音階を知らずに、和音を理解することは難しいでしょう。和音を理解すると、耳コピがやりやすくなったり、作曲、編曲するのにも大いに役立ちます。

 

耳コピが早くなる

 

曲の調号さえあたりをつけてしまえば、曲中に使われている音、コードをかなり絞ることができます。結果的に耳コピが早くなりますね。

 

初見演奏に強くなる

 

音階練習をしっかりやっておけば、単純なフレーズなら指がパターンを覚えているので、初見で演奏することができるようになります。

 

ジャズなどの即興演奏では必須

 

即興演奏は適当に弾いているわけではありません。例外はありますが、基本的には裏で鳴っているコード感を理解して適切な音を選んで演奏しているのです。コードにあった音を選択する必要があるので、音階の理解、実際に弾けることは必須です。

 

 

音階についてはこんな感じです。バンドなどではドレミファソラシドと言っただけでは、どのドレミファソラシドかまではわからないので、ドイツ音名を使って意思疎通することが多いですね。(Aのメジャースケールで、とか)

 

ちなみにハノンの2部に全音階がのっているので、楽譜で見てみたいという人は、そちらを参考にするといいでしょう。普段の基礎練習に取り入れてもいいと思います。自分は毎日、全音階さらってから曲練に入っています。慣れると10分もかからないのでおすすめです。

 

じゃあ、今回はこの辺で。明石照秋でした。