【独学者向け】ブルグミュラー 「バラード」演奏のポイント

こんにちは、明石照秋です。有給休暇のありがたみをしみじみと感じています。

 

突然ですが、あなたはブルグミュラーの曲って好きですか?自分は大好きです。一般的に知られているピアノ曲ってやっぱり難しいものが多いんですよね。弾いてみたいんですけど、今の自分の実力では到底弾けないんですよね...。

 

そんな中ブルグミュラーの曲は難易度は抑えめでも魅力ある曲が多くて、弾いていてとても楽しいです。曲の魅力は音の数やその難易度とは関係ないんだなぁ、と改めて思いました。

 

今日はそんなブルグミュラー曲集の「バラード」について演奏のポイントなどを解説していきたいと思います。バラードというと、ゆっくりで叙情的な感じをイメージする人が多いと思うんですが、この曲は結構激しい感じです。昔と今ではバラードの意味合いが違うんですかね。そんなわけないか(笑)では、さっそくいってみましょう。

 

「バラード」の演奏のポイント

 

上でも書いた通り、おそらく世間一般でイメージされるバラード系の曲とは雰囲気が違います。初めて聞いた時には、「バラー...ド...?」ってなりました(笑)テンポも早いし、譜割りも細かいので。なので、曲の練習を始める前に動画などで曲の雰囲気を掴んでおくことをおすすめします。

 

この曲は楽譜を見てもらうとわかると思うんですが、繰り返し出てくる左手の16分音符が特徴です。あとは曲の拍子が8分の3拍子というのも大きな特徴ですね。それぞれについて解説していきたいと思います。

 

曲の「テーマ」的な左手の16分音符

 

「テーマ」とは音楽的な意味でいうと、その曲を端的に表す特徴的なフレーズのことですね。曲中に繰り返し出てくることが多いです。最近の曲でいうと、イントロとかに耳に残るフレーズがあって、繰り返し出てきたりしますよね。あんな感じのものです。

 

この16分音符も繰り返し出てきますね。また耳にも残りやすいフレーズなのできっちり弾ききりたいところです。ポイントは一つ一つの音がはっきり聞き取れるように弾くことです。ただスラーがついているので意識しすぎてスタッカートみたいにならないように注意してくださいね。流れるようなリズムの中で、しっかりそれぞれの音が聞こえるように弾いてください。

 

また16分音符、さらに左手ということでリズムが崩れやすいですが、ここでリズムがよれてしまうと凄くダサいです...。なので、右手の刻みのリズムと左手の16分音符がかっちり合うようにしっかり練習してくださいね。ここでもメトロノームが大活躍です。

 

8分の3拍子とは?

 

あまり聞いたことがない言葉ですね。普段よく聞くのは4分の4拍子とか4分の3拍子とかだと思います。あれは1小節が4分音符4つ、もしくは3つから出来ているという意味です。勘のいい人はもうピンときていると思いますが、8分の3拍子は1小節が8分音符3つから出来ているということになります。

 

なんでそんな面倒くさい拍子にするんだ!って思いますが、ちゃんと意味があるんです。これはまたの機会に説明しますね。

 

8分音符3つで1小節が終わるので、曲の展開が比較的早いです。気持ちが置いていかれないようしっかりついていきましょう。あと楽譜もぽんぽん進むのでどこを弾いているかしっかり把握しながら弾きましょう。自分はよく迷子になっていたので、指揮者時代は本当に嫌な拍子でした(笑)

 

問題は練習のときメトロノームのテンポをどう設定するかです。指定テンポは付点4分で104なので、クリック音1回で1小節進むことになるんですが、最初からそんな早く弾けるわけがありません。かといって50とかにすると、今度はクリック音が遅すぎて、弾きにくいことこの上ないです。(クリック音とは針が1回横に振れて中心に戻ってくるときに鳴るカチッという音のことです)

 

解決策は付点4分でテンポを出すのではなくて、8分音符1つにたいしてクリック音1回と考えてメトロノームをセットしましょう。こうすれば1小節あたりクリック音が3回鳴ることになるので、かなりテンポ設定の自由がききやすくなります。

 

休符にフェルマータ?

 

楽譜の途中に休符にフェルマータが付いているところがありますよね。意味は「十分に休む」です。最初見た時、「なんのこっちゃ」ってなりそうですが、そのままの意味で十分に休んでください。っていっても「あー、休みだー」っていって腕をダラーンってするのとは違いますよ?(笑)

 

よくいわれるのが休符も曲の一部ということです。休符は奏者が休む時間ではなくて、その間も音楽は続いているのです。とても重要な考え方なので知っておいてくださいね。これをちゃんとわかっている人は休符を適当にとったりしません。

 

あと自分が参考にさせていただいた動画を貼っておきますね。お手本にするにはばっちりだと思います。

youtu.be

 

ちょっと情熱的なバラード、聞いている人にもその思いが伝わると素敵ですね。そんなに技術的に難しい曲ではないので、自分の表現を出してみやすいと思います。ぜひチャレンジしてみてくださいね。ではではー。